FX投資をしていると必ずと言っていいほど勝率とリスクリワードのバランスについて悩むことがあるかと思います。
勝率を上げることを意識するとリスクリワードが悪くなったり、反対にリスクリワードをよくすると勝率が下がったりと、この2つの関係は相反します。
今回は、この勝率とリスクリワード問題について学習していきましょう。
そもそもリスクリワードとは?
リスクリワードとは、利食い幅と、損切り幅のバランスを表したものです。
計算式は下記になります。
平均獲得pips÷平均損失pips
- 利確が10pips、損切りが10pipsの場合10÷10=1
- 利確が20pips、損切りが10pipsの場合20÷10=2
- 利確が10pips、損切りが20pipsの場合10÷20=0.5
利確幅が損切り幅よりも大きい方が良いので、値が大きくなればなるほどリスクリワード上は良いと判断されます。
言い換えると
- リスクリワードが1以上ならば、損小利大のトレード
- リスクリワードが1以下ならば、損大利小のトレード
具体的に次の章で見ていきましょう。
リスクリワードと勝率の関係性について
リスクリワードが高いということは、利確までの幅大きく、損切りまでの幅が小さいことを意味します。つまり、利確しにくい上に、損切りになりやすいので勝率は低下します。
- リスクリワード高=勝率低
- リスクリワード低=勝率高
このような相関関係になるので、頭を悩ますのですよね。
極端な話をしますと
リスクリワードが100とします。(利確幅1000pipsで損切り幅10pips)勝率が1%で100回トレードして、99回負けても1回勝てばトータルで利益は残ります。
1000pips×1回-10pips×99回=プラス10pipsの利益
反対に
リスクリワードが0.01とします。(利確幅10pipsで損切り幅1000pips)勝率が99%で100回トレードして、99回勝っても1回負ければトータルで損失になります。
10pips×99回-1000pips×1回=マイナス10pipsの損失
面白いですよね。勝率が1%でもトータルで勝てる場合もあれば、99%の勝率でも1回の損失によってトータルで負けてしまうこともあるのです。後者をよくコツコツドカーンと呼ばれているやつですね。
要するに、リスクリワードと勝率をバランスよく考える必要性があるということです。
勝率とリスクリワードのバランスはどのように決めればいいか?
結論から言いますと人それぞれのスタイルによります。
- リスクリワード0.5(利確幅10pips、損切り幅20pips)
- リスクリワード1(利確幅10pips、損切り幅10pips)
- リスクリワード2(利確幅20pips、損切り幅10pips)
- リスクリワード3(利確幅30pips、損切り幅10pips)
上記の前提条件で100回トレードした場合の、それぞれのリスクリワードに対する勝率でどのようになるか計算してみます。
例えば、リスクリワード3(利確幅30pips、損切り幅10pips)で勝率が10%で100回トレードした場合の計算は、利益幅30pips×10回−損切り幅10pips×90回=マイナス600pipsになります。
これを全て計算していくと以下のような結果になります。
10% | 20% | 30% | 40% | 50% | 60% | 70% | 80% | 90% | |
0.5 | △1700 | △1400 | △1100 | △800 | △500 | △200 | 100 | 400 | 700 |
1 | △800 | △600 | △400 | △200 | 0 | 200 | 400 | 600 | 800 |
2 | △700 | △400 | △100 | 200 | 500 | 800 | 1100 | 1400 | 1700 |
3 | △600 | △200 | 200 | 600 | 1000 | 1400 | 1800 | 2200 | 2600 |
皆さんのトレード手法は、どれくらいの勝率がありどれくらいのリスクリワードでトレードすればいいかは人それぞれになります。ご自身で色々試してみて自分に合ったリスクリワードで挑戦してみてください。