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FX取引を行うにあたり、世界最大の経済大国であるアメリカの経済状況を把握しておくことは非常に重要になります。その中でも米国の雇用統計は、経済指標の中で最も重要度が高い指標と言われています。
そこで今回は、景気を判断する重要な経済指標のひとつでもある「米国雇用統計」についてわかりやすく解説していきたいと思います。
とまとFX研究生
じゃがいもFXさん。本日もよろしくお願いします。
じゃがいもFX
よろしくお願いします。では、本日は超重要な経済指標である「米国雇用統計」について解説していきたいと思います。
米国雇用統計の概要
じゃがいもFX
米国雇用統計とは、簡単に言うと米国の労働者の雇用状況を調査した指標です。以下概要になります。
発表機関 | 米労働省労働統計局(BLS) |
調査方法 | 全米の約16万の企業や政府機関のおよそ40万件のサンプルを対象に調査(調査対象期間は毎月12日を含む1週間) |
発表時期 | 原則、毎月第1金曜日 |
発表時間 | <夏時間> 日本時間 21:30 <冬時間> 日本時間 22:30 |
発表項目 | 「非農業部門雇用者数」「失業率」「平均時給」「週労働時間」「建設業就業者数」「製造業就業者数」「金融機関就業者数」など計10項目ほど |
とまとFX研究生
発表される項目ってたくさんあるのね。これ全部チャックしないといけないの?
じゃがいもFX
最低限チェックしてほしいのが「非農業部門雇用者数」「失業率」の二つですかね。
「非農業部門雇用者数」とは
農業部門以外の産業分野で、民間企業や政府機関に雇用されている人数。対象事業所は約40万社・従業員数約4700万人で、全米の約1/3を網羅。
「失業率」とは
労働力人口(16歳以上の働く意志を持つ人達)のうち、失業者の占める割合。失業者を労働力人口(失業者と就業者の合計)で割ったもので、約6万の世帯が調査対象。
とまとFX研究生
わかりました。二つぐらいならチェックできそうだわ。
米国雇用統計が為替に与える影響
とまとFX研究生
では、私たちFXトレーダーにとって最も重要なことで、その米国雇用統計の結果が、為替に対する影響はどうですか?
じゃがいもFX
まず、大前提としてアメリカのGDP(国内総生産)は世界最大ですから、その経済規模からして世界経済に大きく影響するのはわかりますよね?
とまとFX研究生
はい。世界のGDPの約20%を占めてますもんね。
じゃがいもFX
そのアメリカのGDPのうちの約7割が個人消費で占められているため、個人消費の増減が経済に影響を与えやすい傾向にあります。
とまとFX研究生
じゃあ、アメリカの経済が良くなるか悪くなるかは個人消費が増えるか減るかにかかっているのね。
じゃがいもFX
そうですね。個人の雇用の情勢を表わす米国雇用統計は、その動向を占う上で重要な指標なんです。
とまとFX研究生
私が、よくトレードするドル円に与える影響はどうなの?
じゃがいもFX
下の図を参考に、順を追って説明します。ここでは米国雇用統計が改善されていた場合を例に確認していきましょう。
- 米国雇用統計が改善されると、個人の給料が上がり個人消費が増加します。
- 個人消費が増加すれば、景気改善(インフレ率上昇)に繋がります。
- 景気が良いと米国連邦準備理事会(FRB)の金融政策で、政策金利を引上げます。
- 金利の引上げが行われた場合、市場金利が上がるため、高い金利の通貨を買いたい投資家たちのドル買いになる傾向が強いです。
※米国雇用統計が悪化した場合は上記の逆のシナリオになります。
雇用統計発表時のトレード対策
とまとFX研究生
実際の米国雇用統計発表のときのトレード対策は?どのようにしていたらいいの?
じゃがいもFX
米国雇用統計発表時の相場の値動きは、プロのFXトレーダーでもわかりませんので、トレードをしない方がいいです。
とまとFX研究生
プロでも予想を外すなら、素人の個人トレーダーが手を出すべきではないね。
じゃがいもFX
仮に、非農業部門雇用者数の発表数値が事前予想よりも良かった場合でも、市場は、すでに織り込み済みで、ドル円相場が下落する場合もありますからね。
とまとFX研究生
じゃあ結局、米国雇用統計はチェックしなくてもいいんじゃないの?
じゃがいもFX
そんなことはないです。雇用統計発表時のときは、トレードしないほうがいいです。ただ、米国雇用統計の結果が長期的には重要になってきますので必ずチェックしましょう。
とまとFX研究生
わかりました。わかりやすく教えてくれてありがとう。