今回は、FXをやっていると頻繁に耳にする「NYオプションカット」を解説していきたいと思います。
NYオプションカットとは
NYオプションカットとは、カットオフタイムとも呼ばれ通貨オプションの権利行使の最終的な締め切り時間のことです。
※通貨オプションとは、あらかじめ定められた期間や期日に、定められた価格で買う権利(コールオプション)、または売る権利(プットオプション)を売買する取引のことです。
NYオプションカットの時間帯は、日本時間の24時(夏時間は23時)になります。
例)満期日にドルを100円で買えるコールオプションを持っている場合を見ていきましょう。
- オプションカットの時間にドル円が100円よりも安い90円の場合は、権利を行使しません。(市場で買った方が安く買えるので)
- 他方、ドル円が100円よりも高い110円であれば権利を行使します。(市場よりコールオプションで買った方が手数料を払ったとしても安く買えるから)
❷のパターンでドル円が110円だった場合、10円の差額が利益になります。
オプションカットの為替市場に対する影響について
いつでもドルを100円で買えるコールオプションを持っている人の心理。
100円ドルコールを持っている人の前提として、権利行使のタイミングで下がっていた場合は、権利を放棄すればいい。逆にレートが上がれば上がるほど、権利行使すれば安く買えるため上がってほしい。
その後、レートがコールオプション保持者の思惑通り110円に上昇した場合の心理。
せっかく110円まで上がったのだから、また下落したら嫌なのでヘッジの意味合いでショートポジションを持つ人が増えたり。
また、ドルコールを保有しているため上昇しても安心して取引できますので、権利行使日までの間ショートポジションから入り、ある程度下がったら利益確定、ある程度上がったら再度ショートポジションを持ち、ある程度下がったら利益確定といった取引をひたすら繰り返す方もいるでしょう。
つまり、コールオプションを持っている人は価格が上昇し、自分の有利な方法に相場が動いたら、リスクヘッジ等の理由で逆のショートポジションを持つ傾向がある。
※プットオプションの場合は、その逆の取引になります。
皆さんもオプションカットをトレードの参考にしていただければと思います。